発達障害×感覚過敏 気付きにくい特性。子どもの触覚過敏。

発達障害について
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発達障害の特性を持つ子の中には、感覚過敏を持ち合わせている子が少なくないです。
感覚過敏があると、他の人がたいして気にとめないような刺激が苦痛に感じることがあり、時には癇癪やパニックの原因になることがあります。

感覚は生まれ持った特性のひとつなので、努力によって改善されるものではありません。

感覚過敏のひとつ触覚過敏について

いくつかある感覚過敏の中で、肌への刺激に敏感な触覚過敏というものが有ります。

たとえば、洋服のタグや生地の縫い目など。
肌に触れるとだれしも少しは気になるものかもしれませんが、触覚過敏があると、その肌への刺激はより強く耐えがたく感じるのです。

不快感を通り越して痛くてたまらない状態に感じることもあるでしょう。
触覚過敏の人には、肌に触れることに関して通常よりもとりわけ敏感で、ストレスを感じやすいのです。

だれしも不快に思う要素がある。だからこそ表面化しにくい触覚過敏の特性。

息子も、ひょっとして触覚過敏かな?と思う時があります。
小さいころから思い当たるのが、夏から秋冬への衣替えの長袖、長ズボンへの切り替えです。
生地が肌に触れる部分が増えると着るのを嫌がるので、なるべく肌に優しい素材の服を選ぶようにしていますが、なかなかスムーズにいきません。いつも、寒くて自然に長袖・長ズボンを履く気持ちになるまで本人に任せます。
細身のズボンも、締め付けたり肌にはりつくような感触が苦手で嫌がります。

そういう時は、身に着けて嫌がったものは無理強いせず別の物にするなどしています。

ちなみに、自分は肌あまり強いほうじゃないし洋服のタグの感覚が嫌で切ってますが、触覚過敏ではありません。
けれど触覚過敏の説明として挙がっているものってどれもわからなくもないんです。
言われてみれば、確かに不快かも、というようなものが多いんです。

みんな不快に思う要素を持ち合わせている事だからこそ、抱えている問題が感覚過敏によるものであることが周りに理解されにくいこともあるのだと思います。
結局、不快加減の強弱は本人にしかわからないから、触覚過敏の存在を分かっていても特性に気づけないことがあるのです。

「我慢すれば?」「慣れるから大丈夫」は絶対ダメ

私、息子に、みんないっしょなんだから我慢しなさいって何回か言ってしまったことありまして、これ一番ダメな対応です。
(今から思うと、気付いてあげられなかったことが本当に悔やまれます。)

つい最近もありました。

今年から小学校へ上がった息子。
うちから小学校までは片道40分かかるので、夏場は私も息子も登下校時は汗だくです。(登下校は付き添ってます)

「なんで、汗出てくるの❔なんで❔」
「あついの、あっちいけ❕ 汗、あっちいけ❕」

言葉の表現が少し独特な息子。暑さにイライラして仕方ないという感じで叫びます。

その度に私は、「夏だしみんなだって汗かいてるから仕方ないよ、がんばって歩いて。」
と諭し、それ以上の事は深く考えませんでした。

さらに暑くなってきて大幅に登校班から遅れるようになると、みんなにしっかりついていくように強めに注意するようになりました。
息子より体が小さい子だって歩いてるんだから、この状況にも、じきに慣れてくれると考えていたのです。

そんなころから汗でパンツがはりつく感覚を「汗の接着剤」という独特な言い方をしていました。

最初は、気付くことができなかったですが、息子には汗をかくこと、その汗で衣類が肌に張り付くこと、の両方に強いストレスを感じてしまう触覚過敏があったのです。

我慢が足りない、としか思えなかった自分。
無神経な言葉を掛けていて本当にダメな事をしたなぁと思います。

具体的対処法

子供だと本人も何が不快でイライラしてるか、何に困っているかの原因がわからない場合がありますから、周りの大人が頭ごなしに否定することなく理解しようという気持ちがないといけません。

うちの問題の対処法としては、通学の暑さとの負担を軽減するために、ズボンは1~2サイズ上の物に変えて、ゆったりとした風通しのよさそうなデザインのものを選ぶようにしました。

様々なパンツも試しました。
素材を工夫したり、1サイズ上の物を試したりしたのですが、結局トランクスに落ち着きました。
夏場は風通しの良いトランクスが良いみたいです。

(パンツ事情は母親にとって分かりづらいですね。)

朝の通学は、暑い時期は精神的にも肉体的にも子どもの負担が大きいので、登校班についていくことを無理強いしないことにしました。

子どもにとって、無理のないペースで歩く。その代わり、登校班での最初の集合だけはきちんとやっていこうね、といった感じです。

あとは、学校の先生に持ち合わせている特性について伝えました。

幸いとても理解のある先生でしたので、着替えを多めに置かせてもらうようにして、学校で汗をかいたり汚してしまっても着替えられるような環境にしました。

まとめ

発達に凸凹のある子どもたちは、感覚の感じ方が、他の人たちと違うことがあり、それが「育てにくさ」につながったり、周囲に誤解される原因になったりしてしまいます。

感覚過敏、触覚過敏は独特な感性の一つであり、そのものを改善できるものではないので、まわりの理解と環境の工夫が状況を緩和する唯一の方法です。

基本、無理強いはせず、着心地のよい服を着るなど、周囲の環境や物を変えることで対処してあげることが、結局、本人にも周りにも良い解決方法なのかもしれないですね。

 

 

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